認知症とは 2025年6月14日
認知症とは、何らかの疾患によって今までできたことができなくなり、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態をさします。主な症状として、
●記憶障害:少し前のことが思い出せない、覚えていたことを忘れる
●見当識障害:時間や日付の感覚がわからなくない、どこにいるのかわからなくなる
●実行機能障害:計画を立てることが難しくなる、家電やATMなどが使えなくなる
●理解力/判断力の低下:考えるスピードが遅くなる、普段と違うことがあると混乱するが認められるようになります。
認知症の原因となる疾患
認知症の原因としては以下のものがあげられます。
●アルツハイマー病(1番多く、約半数)
●血管性認知症(2番目に多い)
●レビー小体型認知症(3番目に多い)
●前頭側頭型認知症
●正常圧水頭症
●混合性認知症
●そのほかの神経変性疾患(進行性核上性麻痺など)による認知症
●代謝性疾患に関する認知症
●硬膜下血腫
これら以外にも、認知症の原因となる疾患は非常に多く存在します。
認知症の主な症状
認知症の主な症状(中核症状)には、以下のものがあります。
●記憶障害
●見当識障害
●実行機能障害
●理解力/判断力の低下
記憶障害とは、少し前のことが思い出せない、覚えていたことを忘れる、といった症状です。アルツハイマー病の初期から認められます。
見当識障害とは、時間や日付の感覚がわからなくない、どこにいるのかわからなくなる、といった症状です。アルツハイマー病では、発症早期から日付がわかりにくくなるといった症状が認められます。
実行機能障害とは、計画を立てることが難しくなる、家電やATMなどが使えなくなる、といった症状です。
理解力/判断力の低下とは、普段と違うことがあると混乱する、複雑なことが処理できなくなるといった症状です。
認知症の周辺症状・BPSD
中核症状以外にも、周辺症状といわれる問題のある行動が認められることがあります。これをBPSDといい、生活能力の低下や介護負担の増大につながります。BPSDには以下のようなものがあります。
●易怒性・暴言・暴力
●うつ・食欲や意欲の減退
●被害妄想・物とられ妄想・嫉妬妄想など
●徘徊●介護拒否
●不安・興奮
●幻覚
●常同行動(同じことを繰り返す)・性的異常行動
これらの症状は、病期そのものによるものもあれば、環境や投薬によっておこるものなどがあります。
BPSDに対処するにあたり、以下の点に気を付ける必要があります。
●体調不良がないか(痛み・便秘・頻尿など)
●不適切な薬が使われていないか(副作用で混乱することあり)
●不適切な環境ではないか(室温や明るさ、一人で過ごすなど)
●不適切なケアが行われていないか
また、これらに加え、
●介護サービスの見直し
●薬による治療
が必要となることがあります。
以降、順次執筆します。